オッサン泣かせ漫画・神様はサウスポー&DIAMOND編




幼少期はコロコロ、小学生中高年からジャンプにスライドした絵に描いたような一般的な少年時代だった平八です。

 

私の電子書籍ホームグラウンドのkindleでは月額980円で過去の名作や専門書、割と新し目の雑誌などが読めるkindle unlimitedというサービスがあります。

 
何しろ数が膨大なので今何が読めるのかを調べるだけでも一苦労。

 
なのでちょっと時間のある時に面白そうな作品を求めて巡回するのですが、実に数十年ぶりの邂逅を果たした漫画のレビューをします。

 
それは今泉伸二先生作、オヤジ泣かせの「神様はサウスポー」なのです。

 

※2017年10月29日現在の情報です。kindle unlimitedは気が付いたら対象外れてたりすることがあるのでご注意下さい。

 

神様はサウスポー 1

 

あらすじと主人公、早坂弾の魅力

 

志半ばで倒れた父の遺志を継ぎボクシングの世界チャンピョンを目指す敬虔なクリスチャン、早坂弾の激闘を描いた漫画です。

 
勿論世界への道のりは平坦なものではないので紆余曲折はありますが、この物語にハマるにはひとえに弾君にハマれるかどうかにかかっています。

 
言ってしまえば弾君を好きになることが出来れば毎回泣けるしボクシングパートも手に汗握りながら読み進めることが出来るでしょう。

 
なので未読の方はとりあえず3話くらいまで読んで共感出来るかどうか確認して下さい。

 

リングに上がると否応なく聖者の衣を脱ぐような男です。

 

若い人には何のこっちゃか分からないパロディ。

 
ちなみに私はものすごく好きです。

 
アメリカの修道士に育てられ、普段は慎ましく暮らす心優しい少年が一度リングに上がると神の力を授かった左拳で対戦相手をボッコボコにするというこのギャップがたまりません。

 
アメリカ暮らしが長かったせいで日本語がカタコトなのですが「立ち上がったらボク力の限りなぐるよ」と真顔で言い放った時は恐怖さえ感じました。

 
無論それは全霊かけて立ち向かって来る相手に対して全力を尽くすのが礼儀という意味合いなのですが何分ボキャブラリーがやや足りないため意図せず怖いシーンに仕上がっています。

 

 

ライバルキャラのここが素敵

 
神の力が宿る左拳を持つクリスチャンという濃い設定に負けないためライバルも濃くなっていきます。

 
弾君の終生のライバルにして親友である北村友樹君は元傭兵でその時の習性が抜けきれなかったせいでリングで人を殺して以来殺人鬼とあだ名されます。

 
そんな彼も弾君との戦いを通して人の心を取り戻し、憑き物が落ちたかのように正統派ボクサーに転向します。

 
そこはいいのですが劇中の人物が事あるごとに「元殺人鬼」「殺人鬼と呼ばれた」と前置きしてくれるので読者も「ああそういやこんな可愛い顔してるけどこの子そんな過去があったっけ…」と思い出してしまいます。

 
友情に目覚めた後の友樹君は本当にベビーフェイスで体は筋肉ムッキムキなのに顔だけいやに童顔なのがすごいギャップを呼びます。

 
あと個人的に好きなのはバンタム級世界チャンプのジョン・フェニックスですね。

 
めっちゃ強いのに試合観戦中のリアクションが愛嬌ありすぎてあんまりチャンプって感じがしない親近感があります。

 
良くも悪くも人間くさいというか。

 
肩書きがすごいので弾君と友樹君の最終戦では「どういうことだ…俺が震えているのか」とジャンプにありがちな「相手を強く見せるための比較対象」になっていたのはちょっと気の毒でした。

 

 

涙あり笑いあり

 
物語の構成としてはおおよそ「暗い過去を背負い問題を抱えたライバルが現れ、弾君と死闘を繰り広げ、途中で誤解とかが解けてハッピーエンド」というのが8割です。

 

その過程で登場人物は悲しみの、あるいは喜びの涙を流します。

 

もうめっちゃ泣く。

 

ひと昔前のマガジンは「雑誌を絞ったら汗が滴る」と揶揄されたこともありますがこちらも負けないくらい血と汗と涙です。

 
いやまあいい話ですしこっちもつられて涙ぐむところもあるんですが子供の頃の記憶とすり合わせると「皆こんなに泣いてたかなあ?」と首をかしげる所ではあります。

 
で、改めて読んでて気づいたのですが、ボクシングシーンは結構豪快です。

 
リングにかけろ!のように技名が付いてたり人が吹っ飛ぶにしても銀河がバックになってると誇張表現だと読者は理解できます。

 
しかし本作はフィニッシュブローを受けた人体が現実のリング上から3〜4メートルは吹き飛びます。

 
あたかも空のキャンバスセカンドシーズンです。

 
何がギリギリありえなくもない…のか?と思わせるような吹っ飛び具合とそんなのを喰らっても立ち上がって来る選手に驚嘆します。

 
よくよく見たら結構ムチャなパンチを扱ってたんだなこの漫画。

 

最終章では生き別れになった実弟と、父親が最後まで戦った階級で拳を交えるところで終わります。

 
ちょっとここで違和感あったのが今まで倒したバンタム級のライバル達が「今度は俺が挑戦者になる。その時まで負けんじゃねえぞ」と再戦を誓っていたのですが弾君はお父さんが命を懸けて戦っていたライト級まで階級を上げてしまいます。

 
これにはライバル達も「え…何それ」と呆然としたことと思います。

 
当時の基準で4階級も上げてしまったのでもう追うことすら出来ません。

 
しかし弾君本人は納得してるし結局最後までかつてのライバル達は出てこないので何か逃げ切られた感があります。

 
最終章は全体的に駆け足ではありましたがラストページが弾君の決めゼリフが入ってものすごくカッコいいので是非見ていただきたいです。

 
今読み返してみるとちょっと話が出来すぎなところもあるし、くどいところもあるけどそれでも子供時代に感じた面白さを改めて体験しました。

 
ところで…

 

 

続編DIAMONDをご存知ですか?

 
同名のジャンプボクシング漫画ではなく、続編の方です。

 
名前だけは聞いていたのですが、こちらもkindle unlimitedで読めるので試しに読んでみました。

 
ストーリーとしてはうだつの上がらない青年金石剛がひょんなことからボクシングに出逢い、拳で未来を切り開こうとするサクセスストーリーです。

 
続編で前主人公と縁もゆかりもない人物を起点にするのはよくある話ですのでそこは気になりませんでしたが、途中弾君の息子で日本チャンプの早坂連君が出た辺りから風向きが変わります。

 
風向きが変わったと言うのはあくまで私の中で、という話なのですが、それ以降早坂家に何があったのか気になってしょうがなくなりました。

 

・父親、つまり弾君は行方不明。

・連君は父親譲りの神の拳を持つ男と呼ばれる。

・当時弾君が居候していた井上家の長男旭ちゃんは会長と呼ばれる身分になっている。

・母親は誰?

 

ダメだ前作の影がちらついて集中出来ない。

 
本作の主人公のコーチが弾君と因縁があるような描写もあるにはありますが、どうにもパンチ不足が否めません。

 
もう出しちゃったなら(連君は1巻の最後で出て来ます)積極的に剛と絡ませていけばいいのに結局その後連君は再登場することなく本作は全3巻で終了します。

 
最終章で空のキャンバスのヒロインが登場するというファンサービスもありましたが、続編もので前作主人公の直系を脇役として出すのは難しいんだなと思わされました。

 
前作読者からすれば最初からでかいバックストーリーを持ってるというのは強すぎますね。

 
しかし前作を意識しすぎなければ本作も正統派の作りのボクシング漫画ですので剛のひたむきさにハマれば楽しめます。

 
あと2巻にヒロインの金髪碧眼美少女が裸に縞々ハイソックスでシャワーを浴びるというとんでもない爆弾が用意されてるのでそこだけ見るのもアリでしょう。

 
最初何が起こったのか脳が理解出来ませんでした。

 

 

神様はサウスポーDIAMOND 1

 

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