NO IMAGE

「シャザム!~神々の怒り~」レビュー

  • 2023年3月22日
  • 2023年3月22日
  • 映画

4年ぶりの新作に浮き足立つ気分、平八です。

今夜は中身子供の超人ヒーローの続編「シャザム!~神々の怒り~」のレビューです。

 

 

映画『シャザム!~神々の怒り~』公式サイト

映画『シャザム!~神々の怒り~』爆速プレミア配信中!見た目はオトナ、中身はコドモの半人前ヒーロー参上!…

 

コメディ要素は健在も、悩めるヒーロー要素が追加

 

前作ラストでスーパーヒーローファミリーになったことによって活動の幅が広がりつつも、それによってまた新たな問題が発生したというのが本作の始まりです。

フィラデルフィアの恥と呼ばれるまで何やったんだよお前ら。

冒頭の事件では割かしヒーローしてたと思ったので、何か観客の見てないところで色々やらかしてるんだろうなとは察しますがあえてそこは描写しないスタイルでした。

家族を求めて彷徨していたビリーがスーパーパワーとともに愛すべき人達を手に入れたのに今度はそれを喪うことが怖くなるというのが若者らしい悩みでありつつ本人にとっては深刻な出来事。

とは言え深刻な方向に偏り気味になったらコメディパートを差し挟む、前回同様見事なバランス感覚。

個人的にはあまりシリアスに寄らずに軽い感じの笑いがもっと欲しかったところではありますが。

それでもアトラスの娘・ヘスペラがビリーからのトンチキな手紙を真面目に全部読むところで笑いをこらえ切れませんでした。

反則だろアレ。

あのシリアスな場面への笑いのぶっこみ方は私の感性をすごくくすぐって来るのでこのスタッフは信用できると思いました。

アクションも劇中の時間の経過を表すようにヒーローパワーを使いこなして前作以上にグリグリ動くし巨大クリーチャーとの派手バトルもクライマックス感が出てましたし、前作の知識が無くてもヒーローバトルを堪能することが出来ると思います。

また、今回は字幕版を観に行ったので、吹き替え版キャストは特に気にしていなかったのですが「シャザム:宮野真守」が猛烈に気になったので(前からそうだったっけ?)吹き替え版も観に行こうか悩み中。

アトラスの娘の声優も実力派を揃えてるのでとてもそそられます。

ビリーがシンジ君なのは前回同様ということで。

でも今回のビリーはだいぶ精神的に大人になっているので、前回ほどシンジ君じゃないんだろうなとは予想してます。

 

逆に前回はちょっとシンジ君過ぎたと思うし。

 

あと魔術師は向こうの竹中直人ポジションな気がするんですがどうでしょう。

 

前作と合わせてようやく気付いたこと

 

この物語って最初から家族同士の戦いを焦点に当ててたんですね。

前作のヴィランであるDr.シヴァナも家族との不仲、コミュニケーション不足から捻じれていったところがあったし本作の敵役・アトラスの娘達も永きに渡って悲願を達成するために三姉妹で力を合わせてやってきたのに最後の最後で足並みが乱れた。

そこはヒーローファミリーも自分達の道を考え出す時期に差し掛かり、不和が生じそうになった場面はあったんですが根っこのところで相手を思いやる心があれば手をとり合えるという。

言葉にしてみれば何ということもない話かも知れませんが、勝敗を分けたのが土壇場で背中を支える味方がいるかどうかだったことを考えれば大きなことだったと思います。

本作を観終わった後で前作を観返してたんですけど、自分が言われたことを言った相手に意趣返しするのか、優しい言葉をかけてくれた相手を勇気づけるために同じ言葉を返すのか、そういうところでヒーロー側とヴィラン側の意識の差を表現することに気を遣っていたのも見どころかな、と。

ここまで言っておいて何なんですが、自分が本作で特に好きなシーンはビリーが家族に別れを告げてたったひとりでスタジアムに徒歩で侵入するところです。

いやでもあれはひとりきりになったわけじゃなくて仲間や家族の想いを背負ったうえで決戦に挑むシーンなので家族の想いをないがしろにしてるわけではないと思うし。

あのシーンは陰影のおかげでお日様の元ではややイモっぽいシャザムのコスチュームが超カッコよく見えるところがすごく気に入ってます。

 

えっこれってどういうこと?

 

(ここからは割とネタバレ感想になりますので、未見でネタバレを気にされる方は一度お引き取りを願います

この物語にバッドエンドあるいはビターエンドとか似合わないなと思ったのでどんなんでもいいから復活してほしかったのはあったんですが、そういう方向性?となったので驚きました。

白状しますとDCヒーローはだいぶ前のスーパーマンとバットマンぐらいしか知らないので(ジャック・ニコルソンがジョーカーやってた頃のとダークナイトは観ました)あの方が助けに来られても「どういう関係性でやって来たの?」という疑問が出て復活のシーンまでに感情の整理がつかなかったのがあります。

一応魔術師の爆笑シーンでボディだけ出てきたので世界観的にアリなのかなとは思いましたが、やっぱり普段ヒーローもの観てないとそういうところで引っ掛かりが出来ますね。

多分あそこはDCファンには結構なファンサービスになっていたのでは、と思います。

ただ、後日譚でビリーの元へスカウトマンがやってくるのはあれはマーベルヒーロー映画のパロディかなと思ったんですが、どうでしょう。

わざわざアベンジャーなんて単語を出してたからイジってるのかなとは思ったんですけど。

あと、前述の通り前作を観返したので分かったんですけどDr.シヴァナが何か仕掛けて来るのかと思わせておいて悪趣味なオチに使われただけだったのが確定して若干気の毒になりました。

前知識があればより楽しめたと言ったところでしょうか。

 

次回作があればまた観たい

 

シャザムのデザインというかあのムキムキ感が好きなのでもしまた映画をやるなら観に行きたいのですが、今度やる時はシャザムファミリーも成長期だから皆大きくなるんだろうなという現実的な問題が頭をよぎります。

このへんは映画が数年がかりで作られるという都合上仕方のないことかも知れませんが。

ジャスティス・リーグからはオファーが来なかったみたいなのであっちには出られないんでしょうか。

NO IMAGE
最新情報をチェックしよう!