ゴジラを語れるほどではありませんが、ゴジラ好きです平八です。
今夜はハリウッドに再臨、神の化身「GODZILLA キングオブモンスターズ」のレビューです。
公式サイト:
2024年10月16日(水)Blu-ray&DVD発売!世界中が大熱狂に包まれた、あの二大モンスターがスクリーンに帰還。…
ゴジラのどちゃくそカロリー高いバトル
昔の人々は雷を見て天の神々の争いを連想したと言いますが、それに近いものがあると思いました。
とにかくゴジラが出て来て巨大生物と絡み合うたびに始まる熱量の高いバトル。
バトルが一回終わると観客ため息。
我々人類も頑張って何とか絡もうとするんですけど「結局キングが全て解決してくれた」ので戦闘面では人間の出る幕はありませんでした。
ただまあ後述の通りゴジラに文字通りの意味でハッパをかける役目を果たした芹沢博士など、人類の出番がないわけではありません。
メカ描写もカッコイイし。
しかしまあアレを観ちゃうとなあ。
「あ、ゴジラ先輩おはようございます」て道を開けざるを得ないというか。
冒頭で述べたように私のゴジラ視聴歴ってそんなに数多くなくて「三大怪獣 地球最大の決戦」「ゴジラ(1984年版)」「ゴジラvsビオランテ」「ゴジラvsキングギドラ」「ゴジラ(1998年版)」「シン・ゴジラ 」くらいで後は全てゴジラ百科とかから仕入れた知識しかありません。
初代についてはフィルムブックみたいな絵物語を読んだので大体のストーリーは知ってます。
vsキングギドラに至ってはチャック・ウィルソン扮する未来人しか印象に残ってないというふざけた視聴歴ですが、そんな私でも本作の怪獣大暴れアクションは非常に楽しめたし怪獣達についての解説も本作だけで一応完結してるので「怪獣がドッタンバッタン大騒ぎする」くらいの知識でも満足できると思います。
過去作リスペクトがいっぱいあるようなので過去作を視聴してればより楽しめるのは間違いなさそうですが。
芹沢博士やオキシジェンデストロイヤーなど流石の私でも分かるようなネタ以外にも多分色々散りばめられてるんだろうなと思うとそこは残念です。
あと、クライマックスの攻撃が予想外すぎて度肝を抜かれて「過去にあんな方法で敵を倒した奴いる?」と唖然としましたね。
あのラストシーン(エンディングテロップ前の方)は本当に背中がゾクゾクしたというか、「今のところは味方で本当に良かった…」と思わされました。
癒しの女性陣
本作は基本泥臭かったり血生臭いバトルが続くのですが、そんな中にも女性陣が戦いに華を添えるというか画面を和ませる効果を担ってましたね。
具体的にはモスラと大佐。
怪獣映画のタイトルみたいに言いましたけど、真剣です。
力こそパワーを地で行くような粗雑な他の怪獣と違い、モスラが出てくるとなんか周りの空気まで変わるのが不思議ですね。
スキンケアもしてないのか、荒れ放題なゴジラの肌を癒すかのように鱗粉をばらまく姿は神秘的ですらありました。
彼女のサポートなくして最大のライバル・ギドラを倒すことはかなわなかったかも知れないと思うと名アシストの役割を果たしたとも言えましょう。
いま一人の癒し系女性はダイアン・フォスター大佐。
見た目はちょっと強面だけど、ワケの分からない生き物や状況にも怯まず戦闘面での活躍を見せてくれます。
ほぼほぼ現場のトップ職と思われるのに敵武装組織の鎮圧にも先陣切って乗り出しちゃう。
「あーまあ確かに現場の兵隊からしたら大佐クラスが一緒に戦ってくれると士気も違うかな」と一瞬納得しかけましたがやっぱり階級の高い人が最前線に切り込んで行くのはそれ大丈夫なの?と要らぬ心配をしてしまいますね。
ただ、今回の主要人物はほとんど知恵を絞るのが仕事の博士達なので荒事の指揮などは大佐に全部回ってくるという構造上の問題があるため結局大佐が頑張らなければなりません。
そんな苦労人なところが私の琴線に触れたのか、怪獣が暴れて軍隊が打撃を受けた後などは「大佐、大佐は無事?」といつしか目で追うようになっていました。
他にも小美人さんのオマージュと思われるアイリーン・チェン博士(リン博士は双子の妹とパンフレットに書いてました)、暴走を始めたエマ・ラッセル博士、娘のマディソンと個性豊かな花達が作品を彩ります。
しかし何となくうまくまとまった雰囲気に持って行こうとしていましたが、エマ博士がバッチリ犯行声明を出してしまっているので戦後の賠償問題とか大変なことになるのではないかと他人事ながら気になりました。
あれこっそり旦那とだけ通信するとかそういう方向に持っていくわけにはいかなかったのか。
渡辺謙熱演
この前「名探偵ピカチュウ4DX」観たばかりなので、まさかまたケン・ワタナベの好演が観られるとはって感じです。
こう短期間で活躍を目にすると「さすがプロだ」と思ってしまいますね。
ゴジラとの付き合いも古く思慮深い博士という役どころで常にキーマンとして動き、最期に傷ついたゴジラを目覚めさせるという非常に美味しいポジションでした。
私は字幕版を観に行きましたので博士の最期のセリフは急に日本語になるというのを体験したのですが、パンフレットによると「台本は英語で書かれていたけど心から発する日本語にしてもらった」とのこと。
名優のさすがのこだわりと言ったところでしょうか。
「まあゴジラに語りかけるなら日本語でも英語でもどっちでもよかったんだろうけどね」とオチまでつけてらっしゃいました。
まとめ
アクションシーンを観てるだけでも疲れるので視聴時は体調に注意。
最後の方とかとんでもなく白熱するので観終わった後本当にしんどかった。
劇中では怪獣のことを「Titan」と呼称していましたが巨獣同士の大地や大気までも揺るがすようなスケールの大きな戦闘を存分に描写していたと思います。
それにしてもエマ博士のやらかしはその後どういう賠償責任が発生するんだろう。
どうも次作も制作決定してるらしいので、本作の主役級キャラであるマーク・ラッセル博士と娘マディソンのその時の立場がやや心配です。