己の最期と向き合うアラフォー、平八です。
ふとしたことから「アレ? オレが今死んだら残された人達結構面倒なことになるな」と思い至り、土壇場で慌てるよりも色々まとめておきたいと思い、エンディングノートを執筆することを決めました。
今回はPC上で入力出来る株式会社筆まめ開発のアプリ「はじめてのエンディングノート」とKOKUYOが販売している手書きノート「LIVING & ENDING NOTEBOOK」を購入しましたので両者の比較もしています。
銀行の口座とか親族に教えてますか?
私は家族と離れてひとり暮らししています。
家を出たのがもう20年以上前のことですね。
流石にそのくらい経つと、親兄弟にも教えていないことが沢山あります。
縁起でもない話ですが例えば明日私が死ぬと諸々のことが謎になってしまい、それらを調べるのに骨が折れるのは想像に難くありません。
銀行の口座程度なら最悪諦めるなんてことも考えられますが、定期的な口座の引き落としやローンのような借金の発見が遅れるとどえらいことになります。
特に個人の借金は3ヶ月以内に放棄しないと相続の意思あり(つまり遺族が返済を引き継ぐ)とみなされ目も当てられません。
昔のドラマなんかで良くあった親が作った借金の証書を片手にヤクザが怒鳴り込んで来る…なんてシチュは3ヶ月超えるのを見計らってやって来るんでしょうかね。
話は逸れましたが、エンディングノートとはそう言った個人の情報をひとところにまとめ、残された人達の仕事をスムーズに進めるためのツールとして有用なのです。
今回使用した「はじめてのエンディングノート」はおおよそ下記のような項目を記録できます。
私などは親にも伝えていませんが、そこそこでっかいローンが残ってますので万一の時は真っ先に処理してほしいものです。
あと、自分が持ってるコレクターアイテムを同好の士に譲り渡したいというのもあるのでそう言ったことをメモしておくと超便利ですねコレ。
資産以外にも「自分のこれまでの歩み」「いざという時の連絡先」「医療・介護の方針」「葬儀・お墓の希望」「ペットに関すること」「相続に関すること」等が記載できます。
正直「介護」や「葬儀・お墓」「相続」に関してはまだ勉強不足なので、いずれ埋めていくことにしましょう。
注意したいのはこれらエンディングノートは法的な効力はないので正式な相続に関しては結局遺言が必要になるとのこと。
まあ私には相続でもめるほどデカい財産があるわけでもないですけどね。
「はじめてのエンディングノート」「LIVING & ENDING NOTEBOOK」比較
それぞれの特徴をまとめました。
「はじめてのエンディングノート」特徴
「はじめてのエンディングノート」の最大の利点はやはり記載内容の変更が手軽な点でしょうね。
また、デジタルだと画像ファイルも保管できますので証券など、記載するのが面倒な情報はスキャンして「詳しくはこっちを見て下さい」ということも手軽に出来ます。
私が一番気にしているのは「インターネット接続していると他人に盗み読みされる可能性はゼロではないのでは?」という点です。
勿論対策はしっかりしているでしょうが、万一に備えて銀行口座などのパスワードは一切記載していません。
(※これは「LIVING & ENDING NOTEBOOK」にも書かれている防衛法です)
調べてみると取引用のカードか通帳があれば後は戸籍謄本や除籍謄本等で何とかなるようなので、このノートを託す人達に「私はこういう口座を持ってて通帳はここに置いてあります」と示せれば良さそうですね。
後は折角PCで作成しても、受け取る方がPCに疎ければそれだけでストレスをかけてしまう恐れはありますね。
価格ですが、Amazonを見ると結構いい値段で、DL版でも4,200円くらいします。
私はたまたまソースネクストのHPで60%オフくらいのセールをやってたのでそこで購入しました。
ソースネクストで商品を購入する際は会員登録しないといけないので注意が必要ですが、こちらをチェックするのもよいかも知れませんね。
「LIVING & ENDING NOTEBOOK」特徴
アナログにまだまだ一日の長があるのは本人によって書かれた文章が残るという点です。
デジタルは確かに素晴らしいですが、オリジナルとコピーの区別がつかないというのは弱点だと思っています。
(もっと時代が進めばこちらを解決する手段も出て来るのでしょうが)
私は最期に遺す言葉は紙に記したい派ですね。
「このノートを読んでいるということは、おそらく私はもう…」という書き出しで一筆ふるってみたい。
難点はごく普通のノートの厚みで、ある程度記載内容が限られているため例えば「友人・知人の連絡先もうちょっと欲しいな…」ということも起こるかも知れません。
その場合はいっそのことCD-ROMか何かにはみ出した情報を取り込んで添付しておくのはいかがでしょう。
そのためのケースもあえて付いてるし。
それ言い出したら「アナログとデジタルのハイブリッド最強」になってしまいそうですが、そこはそれ。
あとは基本的にノートなのでそこまで高くはありません。
家計簿ぐらいの価格を想定して頂ければと思います。
危ない時に呼んでほしい人リスト
これは存外に便利だと思う。
まあ別に自分の葬式とか見れないからどういうことやっても気にはならないですけど「はじめてのエンディングノート」はリストがやたら細かくて気に入ってます。
例えば「危篤の時に呼んでほしいか」「訃報は出してほしいか」「告別式に呼ぶか」「法事に呼ぶか」とその人の情報とともにどういう対応をしてほしいかがかなり細かく指示出来ます。
離れて暮らしていると特にですけど、親兄弟に自分の交友関係まで把握しておいてくれ、なんて頼むのは酷ですからね。
あまりその辺りで煩雑な思いはさせたくないです。
ただまあ、私には葬式というかこういう最期を迎えたいというビジョンがありまして、「北斗の拳」の元斗光拳最強の男・ファルコのように海に沈む夕陽を眺めながら眠りにつきたいんですよね。
背中を支えてる付添人はたまったもんじゃないと思いますけど憧れますね。
(BGMは「KILL THE FIGHT」で。めっちゃいい曲)
人生のふりかえりに使える
当初は「自分の葬式とかやってくれる人に迷惑かけたくないから」という気持ちが主でしたが、自分の学歴、住まい、交友関係をまとめているうちにこれまでの人生を冷静に振り返っている自分に気づきます。
大仰なものではありませんが自分史に手を付けているような。
ここで中間報告書のように軽くまとめることで、少し気持ちが軽くなりました。
そもそもKOKUYOのエンディングノートは「LIVING & ENDING NOTEBOOK」というタイトルからして生きているうちのトラブルに対応することも考慮してますし、私が感じたことも想定内なのでしょう。
また前述の連絡先リストをまとめていると「アレ? 思ったより葬式に呼びたい人少ないな」と妙なことに気づいてしまい、残りの人生もう少し他人と接することも積極的にやっていこうかと新たな目標が芽生えたりもしました。
まとめ
エンディングノートを書く利点として
・親族の知らない情報をまとめておける
・余裕のあるうちに贈る言葉を練ることができる
・自分のこれまでを整理し、これからを考えられる
やがて来る死を想うことで逆説的に生についてより深く考えることが出来るのではないかと実感しています。