進撃の巨人考察・あの少女は一体何者なのか?(解決済み)

  • 2019年8月11日
  • 2019年10月12日
  • 漫画

進撃のスクールカースト完結記念、平八です。

今夜は気まぐれ進撃考察「で、結局座標周辺をウロウロしてるあの子は誰よ?」です。

第115話「支え」(29巻収録)において半分以上死んでたジークをよく分からない方法で蘇生させた謎の少女。

第120話「刹那」にて再登場し、何かを掴んだらしいジークの口から語られた衝撃の正体。

だけど、それってホントなの?

過去2記事同様ビッとした答えは提示できないかも知れませんがご了承の上お読み下さい。

というか本記事はおふざけ風味です。

 

(2019年10月12日現在、少女の正体が判明しましたので「彼女の正体は…」に追記しました。ネタバレにつき、ご注意下さい。)

 

 

こんなところにいるのは始祖ユミルさん以外にいるか?

 

本当かー?本当にそうかー?

明日学校で広めちゃっても大丈夫か兄さん?(スクールカースト引きずってます)

では何故私があの少女は始祖ユミルかどうかを疑ってるかを記述していきます。

 

・「あなたは始祖ユミルですか?」「はい」というやり取りがなかった。

 

冗談みたいな言い方してますが、割と本気です。

まずジークが始祖ユミルだと言った以外にあの少女が始祖ユミルという根拠がない。

あの子がかいがいしく自分の体を治してくれたり言うこと聞いてくれるから調子こいてるけどあの様子だと一方的に命令してるだけで話し合ったりしてなさそうに思うんですね。

だってあの子が何聞いても答えそうにないじゃないですか。

現実世界でどえらいことになったエレンが目覚めるまで相当長い時間あの無口な少女と気まずい時間を過ごしていた、と思うとジークにも同情の余地はあるのですが、それにしてもちょっと確認作業が甘いような。

また、これは今までの事象からの推察になってしまいますが、強靭な肉体と明晰な頭脳を併せ持つジークは割と思い込みが激しくうっかりさんなところがあるのであの子を始祖ユミルだと思ったらもうそうとしか思えなくなってその仮定で全ての物事を説明づけようとしているのかも知れない。

それとちょっと細かいんですけどエレンが少女に向かって「始祖ユミル、俺に力を貸してくれ」と願い出た時華麗にスルーしたのは「わたし、始祖ユミルじゃないから」というノリで無視したんじゃないかなと。

ここはちょっとこじつけか。

 

・では始祖ユミル自身はどうやって変身していたのか?

 

2000年近く前の話なので時々現れるイメージ映像に頼るしかないのですが、現在の9つの巨人同様用件が済めば始祖ユミルは人間ボディに戻ることが出来たはずです。

じゃねえとほら…できねぇだろ?(ゲス顔)

つまりあの少女が始祖ユミルだとすれば当時の始祖ユミルはどんな変身プロセスを経ていたのかという疑問が残ります。

ではここで始祖ユミルの変身プロセスをもう一度見て頂こう。

→自分で泥をこねて巨人の体を作る。

なんか…違う気がする。

可能性があるとすれば始祖ユミルの変身時は大地の悪魔が手ずから巨人ボディを生成し、始祖ユミル死後、座標に魂が囚われた彼女がその役割を引き継いだということも考えられますね。

座標あるいは道に魂が囚われる、という考え方はこの前行った進撃の巨人展FINALで聞いた「ライナーとベルトルトの謎のやり取り」から着想を得ています。

 

 

・何で開祖にして頂点のはずのユミルが子孫にご奉仕してるの?

 

最大の疑問点がこちら。

時間は無限にあるとしても王家の血を引くすなわち自分の子供達に求められたからって手ずから10数メートルに及ぶ巨人ボディを製作するなんてしち面倒臭いこと女王がする?

どうしてもやらなきゃいけないなら誰が部下とかにさせない?という点です。

ジークは「こいつは奴隷みてえなもんだハッハー」てイキってたけどあの子がヘソを曲げたら全てご破算なのにだいぶ無神経だと思いました。

それも永い時間をかけた少女とのコミュニケーションで得た確証なのでしょうか。

勝手に人の気持ちを分かった気になってるという特大ブーメランが飛んで来ているような気がしてなりません。

というか少女がジークの体を土をこねて再生したシーンで私はゴーレムを連想したので、あの子は奴隷ではなく土塊の人形に命を吹き込むことが出来る、より高位の存在に思えてならないのです。

まあここは私もジークと同じく憶測で物事を語っているに過ぎないのですが。

さておき、あの少女が仮に始祖ユミルだとして2000年もの間成仏も出来ずに何故あのような立場に甘んじているのか。

登場人物の憶測を除けば今のところあの少女の情報は「よくわからないところをブラブラしている凄腕の造形師」という一文のみなのです。

 

思いつくまま連ねた少女の正体

 

色々書けばどれかは当たるだろという雑な発想に基づいております。

 

・やはり始祖ユミルだよ(原典尊重派。ジーク尊重派とも)

・始祖ユミルには違いないが意識は消失し、力の残渣だけがさまよっているよ(アストラル界肯定派)

・始祖ユミルの遺志を託された造形師だよ(間接的に関与)

・契約に縛られた大地の悪魔だよ(逆転派)

・もっと言えば童話の少女クリスタ・レンズだよ(進歩派)

・幼少期のヒストリアの残留思念だよ(荒唐無稽派)

・始祖ユミルの従者の一人だよ(間接的に関与派に類似)

・巨人の力とは無関係な造形師だよ(伏線ファッキン派)

・ユミルがまだ女性と決まったわけではないよ(両性具有派)

・俺の嫁だよ(現実逃避)

・ヒストリアのお腹の子は俺の子だよ(話聞いてた?派)

 

では真面目に考えた説から検証していきましょう。

 

始祖ユミルには違いないが意識は消失し、力の残渣だけがさまよっているよ

 

あの少女が始祖ユミルであるということに懐疑的な立場ですが、これなら納得する。

悠久の時を過ごすうちに精神が擦り切れて意識が消失、あるいは深い眠りについた。

というか普通の神経してたらいつ果てるともない巨人ボディ製作とか耐えられない。

最初のうちは「あーまたボロボロにしてきやがって…こっちの手間も考えろっつーの」とか悪態ついてた少女がいつしか全く喋らなくなったと考えると恐ろしいですね。

 

始祖ユミルの遺志を託された造形師だよ

 

何で造形師が座標にいるのか、という根本的な疑問から目を逸らしているのでガバガバな説ですが、どうしてもユミル本人がしち面倒臭い作業をするとは思えない、という観点から。

もうひとつ疑問なのは凄腕の造形師にしては若すぎるという点。

次元が違う世界だから外見は関係ないのかな、と思いつつもジークの髪型がロックシンガーみたいになってるので何とも言えないです。

 

契約に縛られた大地の悪魔だよ

 

これは私のイチオシです。

ユミル変身プロセスの件や何故女王が苦役を課せられているのか、を考えるとこちらの方がしっくり来る。

物語でもよくありますね。

人間よりはるかに高位の超常的存在が契約の不備を突かれて人間に従うようになったりするの。

「あの時あんな返答しなければ…」と後悔しながら座標で巨人のボディを作り続ける哀れな悪魔。

彼女の解放の時は来るのか?

 

巨人の力とは無関係な造形師だよ

 

個人的には好きなんですけどね。

今まで緻密に練られていた物語にいきなりバックグラウンドも何もない存在がぶっこまれるの。

この説は

 

始祖ユミルの従者の一人だよ

 

とも少々関わりがあって「今まで存在すら匂わせなかったキャラが急に立ち上がってきた」というサプライズ展開なんですね。

問題は元々読者に馴染みがないのでサプライズ持続しない点。

だからとてもこの案が来るとは思えないのですが、様々な事態を想定しておく必要はあるでしょう。

 

ヒストリアのお腹の子は俺の子だよ

 

いや、そこは想定しなくていい。

 

彼女に自由を

 

折に触れて物語の中で印象的に使われる「自由」そして「奴隷」という言葉。

この物語は常に自由を求める者達の戦いを描いてきました。

自由を得るために支払わなければならない代償に怯みつつもついに辿り着いた場所に佇む少女。

彼女が何者であるかはいまだ明確ではありません。

しかし今の姿を見ると彼女もまた呪いに縛られた一人であり、奴隷呼ばわりされる彼女に自由をもたらすことがひとつの結論になると考えています。

第69話「友人」(17巻収録)でケニーが語った「みんな何かの奴隷だった」という言葉がここに来て思い出されました。

 

(追記)彼女の正体は…

 

記事公開から二ヶ月。

第122話「二千年後の君から」において、彼女の正体は始祖ユミルであることが確定しました。

そして彼女の記憶の中で「思った以上に壮絶だったユミルの半生」などが明らかになり、ラストはあんなことになったりかなり読み応えのある回でした。

どうも座標周辺は人智の及ばない世界というか現実世界とは時間の流れが違うようなので二千年とは言っても体感的にはもっと長い、それこそ気の遠くなるような時間を継承者の求めに応じて巨人を造っていたかと思うとこちらの頭もおかしくなってきそうです。

そしてこの土壇場に来て「大地の悪魔ってあんな姿してたの!?」「どこを喰えばいいか分からないから全部食べさせてみたって…」「? この回想が本当ならユミルの民は大なり小なり全員王家の血を引いてることになるけど、王家というのはどういう定義なんだ?」とか何か色々引っかかるポイントも出てきました。

もうアレがナニしたというのにまだまだ考察の余地を与えてくれる作品ですね。

 

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