あの衝撃から15年かぁ…平八です。
今夜は行って参りました「To LOVEる15周年記念原画展」。その訪問手記です。
会期 2021年11月6日(土)~15日(月)
会場 東京ソラマチ5階 スペース634
入場時間 11:00~20:00
(最終入場19:30・最終日は17:00まで)
矢吹先生の生原稿をバッチリ堪能
原画展の名にふさわしく、とらぶる15年の歴史で描かれた数々の原稿を拝める濃密な時間でした。
ただ、矢吹先生最新作である「あやかしトライアングル」では完全にデジタルに移行されているようなので、今後矢吹健太朗アート展なるものが行われてもデジタル作画以降のものはコピーになると思うと私のような古いオタクは寂しさを覚えずにはおれません。
言うまでもなくデジタル作画にはメリットが数多くあり、その恩恵が漫画界にもたらしたものは計り知れないことは頭では理解しているのですがやっぱねぇ…紙の原稿いいよねぇ…
何がいいって、先生がどう修正したのかがホワイトの量で分かるのがすごく好き。
勿論修正以外でも矢吹先生の特徴的な瞳のハイライトや髪の透け方の表現としてホワイトを使用しているところもありますが、会場では生原稿の近くに印刷された作品をパネルのように展示しているものもあるので、雑誌掲載時に読者が目にしたものと生原稿を見比べることが出来たのです。
というかこのこだわりがハンパなくて、正直私のレベルでは「先生一体何がお気に召さなかったんですか」ってところを直した跡があってもうよく分からない。
それでもこのホワイトの盛りのひとつひとつが矢吹先生のこだわりなんだと思うと知らず高揚するわけです。
デジタル作画だと「アンドゥ」が出来ちゃうから録画でもしておかないと修正の意図が残らないんですよね。
以前矢吹先生の作画中動画を拝見した時はその手の速さに驚愕したものですが、それでもなおあれだけの修正を重ねてベストを追求しようとするんだなとプロのすさまじさに気圧されるのです。
そして原稿を見ながら入念に修正を重ねたコマを発見し、これが読者を虜にしたい「決めゴマ」だったのではないかと思いを馳せたりしました。
私程度では瞳の大きさをミリ単位で修正したようにしか見えないけど、これが重要だったんだろうなあと。
言うまでもなくとらぶるにおいて女性の愛らしさは大きなウェイトを占めていますので、いかに矢吹先生と言えど大ゴマの女性キャラのアップは緊張したのではと推察します。
そうした心情を共有できたような気持ちになるのがこの原画展の醍醐味だったと会場でひとりで勝手に納得していました。
かようにとても満足した原画展だったのですが、ひとつ注文を言わせて頂けるなら御門先生の原画がもっと欲しかったし、なんならパネルも作ってほしかったです。
あ、でもとらぶるで一番好きなシーンを挙げよ、と言われたら蜜柑が「リトが好きだから今夜の夕飯は唐揚げ作ってやるか」って嬉しそうに言うところでしょうか。
原画展でもそのシーンがバッチリあってとても良かったです。
コロナ禍の厳しい入場制限
コロナが蔓延して一年半ほど経ちましたが、こうしたイベントに及ぼした影響はとても大きいものでした。
時間帯を一時間ごとに区切られて、しかも会場入りはひとりずつという念の入りよう。
なんか整理番号順に並んで入場を待ちましたからね。
2021年11月現在、日本ではコロナの蔓延がようやくひと息ついたとはいえ予断が許さぬ状況のため今後も人の集まるイベントは色々と制限がかかるんだろうなと思うと世界が変わったことを感じずにはおれません。
それでもまあ皆さんマナーがすごくよかったし、カメラを使える場所が限られていたので騒ぎが起こるようなことはありませんでしたが。
ただ通路順とかがあんまりはっきりしてなかったのでどういう順番で見よう、と迷ったところはありました。
物販のマグカップ…迷ったけど
結局購入したのはクリアファイルだけでした。
蜜柑のマグカップに結構グラッと来たけど、絶対使えないしなあと思ったら買えませんでした。
でもこの描き下ろしの図柄はとてもいいものですよ。
何回も似たようなことを言って恐縮ですけどプロの作家って色々考えて絵を作っているなあと感心させられます。
そしてララさんのクリアファイルも購入したんですけど、絵柄がちょっときわどかったので裏向けて15周年ロゴを見せてます。
余談ですが鬼滅イベントもやってました
原画展で体力を消耗したのでそちらに行く気力が残ってなかったのですが、押上駅から会場に移動する時にめっちゃでかい垂れ幕があって度肝を抜かれました。
「そこ、カナヲじゃなくてしのぶさんなんだ」とチラッと思いましたが。
近々ボボボーボ・ボーボボのイベントもあるしジャンプ漫画が勢いあって、オールドジャンプファンとしては嬉しい限りです。