ガンダムはそこそこ観てます、平八です。
今夜は初視聴「機動戦士ガンダムNT(ナラティブ) 4DX」です。
2019年9月13日(金)~26日(木)限定2週間の短期上映かつ上映時間がかなり限定的なので、気になる方はお早めに。
公式サイト:
「機動戦士ガンダム40周年プロジェクト」公式サイトは終了いたしました。応援ありがとうございました。…
自分の意志で死ねないって辛くない?
私はZ世代なのでニュータイプの力がオカルト味を増していくのを子供の頃観ていた世代ですが、本作はだいぶオカルトに振り切った印象でした。
ヒロインのリタ・ベルナルからして魂肯定論者だし本当によく分からなくなってきたサイコフレームを依り代にすれば不死を手に入れられるから皆も肉体を捨ててあっちに行けばいいじゃんとか「オーなんか思い切りがいいな」と。
ただ、それらの発端は自分達の行いが元で永遠に失ってしまった友人への贖罪だったり等身大の悩みなので全く理解できないわけではない、というのがいいさじ加減だと思いましたね。
ただ、個人的な意見を言うならば不老不死と言うか精神のままで存在し続けるとなるとそれはもう人間ではいられないのではないかと。
4DX同時上映中(別料金)の逆襲のシャアでもララァ・スンが「意識が永遠に生き続けたら地獄っす」というようなことを言ってた気もするので先達の意見には耳を傾けるべきだと思いますね。
まあそれでも人はまた同じことを繰り返すというのがテーマのひとつなのかも知れませんが。
で、実際そっち側に行ったこともないので単なる想像ですけど「そっちの世界あんま楽しくなさそう」というのが本音ですね。
肉体が枷になってるのは否定しないけどコレがなくなったら果たして楽しいんだろうかと。
不死鳥狩りに巻き込まれた(多分オールドタイプの)シェザール隊パイロットが「現役でいられるのもあと10年くらいなら人生は短いなって思うけど、あと10年もこんなことやんなきゃいけねえの?って気持ちもある」と言っていたのが本質を突いてるように思えて印象に残りました。
あと、ネオジオングが「お前は今日という日にいてはいけないMSなんだ」と責められてましたけどあの物語に出てきた主要マシン全部人間の手に余るシロモノなんですよきっと。
リタさんも事あるごとに「生まれ変わったら今度は鳥になりたい」とおっしゃってましたが「こういうことじゃねえよ」とは思ったでしょうね。
フェネクスめちゃくちゃカッコよかったけど。
4DX的見どころ
ハイスピードMS戦闘にピッタリ合わせて来る演出
あー…なんか…今のガンダムってすごいね…(Z世代)
一応アニマックスでユニコーンもオリジンも定期的にやってるから観てるけどとにかくスピード感がすごい。
やはりこれも劇場の恩恵なのか。
そしてMS戦の高Gや急旋回時の遠心力を彷彿とさせる挙動が椅子を通して伝わってきて、あたかも戦闘に参加しているようなのめり込み具合が半端じゃない。
まあ実際のMSにかかっているGを完全再現しているわけではないでしょうが(してたら大変だ)視聴に深刻な影響が出ない範囲でブンブン揺れるのがとても良かったです。
それ以外には非戦闘時の速度を落として航行してる雰囲気も好きですね。
宇宙とか行ったことないけど急いでない時はゆっくり飛んでるんだろうなと思いながら観ました。
あと4DXの椅子ってフットレストというか足置きがちょっと地面から浮いてるので、そういうところもMSコクピットっぽさが出てて好ましかったです。
ピシュンビシュン耳元で囁く空気
最初はちょっと面白かったんですけどね。
ビームが発射されるときに耳元でパスパス空気が発射されるの。
途中で慣れはしましたが、最初結構くすぐったかった。
音もそうなんですが、ビームが着弾した時にスクリーン横が発光したりすると面白そうだと思います。
悪天候戦闘
4DXはこれまで何本も観てきましたが、未だに急に雨が降るとビクッとなりますね。
タイミングは何となく話の前後から「あ、来るかな」と分かるのに実際に来ると驚くのは不思議なものです。
ここ数日で気温が下がってきたのでやや肌寒く、秋雨のような効果になっていたなと思います。
吹き出す風も結構ひんやりと感じましたね。
…冬場は温水とかにならないだろうか。
なったらなったで「アチッ」となりそうですけど。
ゾルタンに感情移入するアラフォー
主人公達が負い目とか思慕とか色々なものに囚われてて傍目にスッキリしない行動を取るしかなかった序盤。
(※後半でもヨナ君はずっと凹んでたのでなんか可哀相だった)
それと対照的に最初からフルスロットルで仕掛けることが出来たゾルタン・アッカネンは一発で私の心を虜にして行きました。
「あーそうそう、強化人間っていかれててナンボだよな」という私の歪んだ認識に十二分に応えてくれた彼。
画面に映った瞬間「あ、見た目だけじゃなく中身もおかしい」と認識できる言動は素晴らしかったです。
ただ、実は彼も「なんかシャアっぽい強化人間を作ろうプロジェクト」の被害者で、関連作品のガンダムUC(ユニコーン)における敵役フル・フロンタルに及ばない失敗作として扱われることに深く傷ついていたことが明かされます。
言ってることややってることは正直カッコ悪いと思ったんですが、そのカッコ悪さを正面から吐露するところが響きましたね。
人は正直すぎてはいけないのかも知れないけど、情念の塊のようなものに触れると人の心は震えるのでしょうか。
おっさん彼に思い切り感情移入しちゃったよ。
繰り返しますが、やってることは本当にメチャクチャだからそこを許容してるわけではありません。
「撃つんだなぁ、これが」じゃねえだろ。
ナラティブ公式サイト:
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おまけ
会場に行ったら記念品としてナラティブと逆襲のシャアの両面クリアファイルがもらえました。