鉄人28号見に行くのは2回目です、平八です。
先日所用あって兵庫県は神戸市を訪れた折「そういや以前見に行ってから随分時間が経ったけど今鉄人ってどうなってるかな…」とふと思いました。
一度気になりだすとなかなかムズムズするもの。
気がつけばJR新長田行き切符を購入していました。
結構デカいぞ鉄人28号
少し説明を加えますと、神戸出身の漫画家である横山光輝先生が生んだキャラクターを中心として、神戸市長田区の地域活性化を図るKOBE鉄人PROJECTが2006年に発足しました。
その一環として実物大の鉄人28号を建造するとこととなり、2009年9月めでたく大地に立ちます。
(東京お台場の実物大ファーストガンダムも2009年7月公開なので同時期ですね)
同時に横山先生の代表作のひとつである「三国志」による街おこしも進められて行きました。
※公式サイト:KOBE鉄人PROJECT
私が新長田を訪れ鉄人28号の雄々しさに見惚れたのは恐らく完成直後だったと思います。
その後ショップに行って「ここでガンダムみたいにRG鉄人28号とかってプラモ売ればいいのに欲が無いな」と大きなお世話なことを思った記憶がありますね。
鉄人ソースとか買った気がする。
そして月日は流れて2018年。
果たして今はどうなっているのか。
新長田駅の看板に誘導され…
鉄人商店街というやや浮かれ気味なアーチをくぐり…
「これ鉄人がアタマ取られたみたいじゃね?」という街灯を眺めつつ少し歩くと視界が開けてきます。
おお。
TETSUJIN…(なぜかローマ字)
いまだ健在なり。
というか建造から十年近く経過してるとは思えないくらいキレイだ。
(注・2016年リペイントしたとのこと)
全長18メートルなので直立すればもっと大きいはずですが、画像のようにカッコいいポーズをとっているので全高はやや低く見えます。
しかしどうですこの迫力。
興奮してしまい、思わずかなりのアオリで撮ったりしました。
周囲に柵があるわけでもないので鉄人の真下に立つことも可能です。
難点はお台場のガンダムみたいに変形したり光ったりしないことですが、あの頼もしく重量感あふれる青いずん胴ボディは一見の価値アリです。
鉄人と粉物と三国志チャンポン商店街
さて、鉄人の勇姿を堪能した後は彼を背にして新長田一番街商店街を更に進みます。
ところでこの商店街には至るところに三国志なりきり看板と称して商店の店主が三国武将に扮した立て看板が設置されています。
こちらは鉄人から近いところにあった看板ですが、だいぶ横山三国志に寄せています。
ジャンジャンジャ~ンて。
撮ってる最中すごく楽しかったろうなコレ。
ただまあ基本は商店街とのコラボなんで街の情報などがセリフになってたりして「孔明はそんなこと言わない」となる場面もありましたが、面白いのである程度はよしとしましょう。
一応スタンプラリーの風情で看板を探しはしましたが残念ながら大部分は見つけられませんでした。
もっとじっくり時間をかければあるいは…とも思いますが疲れたので。
少なくとも50枚はあるらしいですからね。
あと、商店街を見上げると横山三国志キャラが五十音順に垂れ幕になっており、これをコンプリートするのもオツだなと思いましたがこちらは看板どころじゃない数存在しています。
しかも並び順が全く分からないので途中で心が折れました。
プロジェクト開始から相当経過してるからいくつかは消失してる可能性もあるんですよね。
鉄人側から入ると最初に目に入るのが2番の于吉仙人で「1番どこ行ったの?」てなりましたし。
写真は私が見つけられた垂れ幕一覧です。
あと三国志とはまるで関係ないですけど、形状からして年季が入っているはずなのにやけに手入れがいい遊具を紹介します。
三国志ゆかりのスポット
新長田一番街商店街を抜け、国道2号を渡るとそこからは大正筋商店街。
三国志スポットはここからが本番。
道すがら見つけた三国志ゆかりのスポットをご紹介します。
三国志庭園
雑居ビルの階段みたいなところを登ると景色がぱっと開けるので結構意外な感じ。
元々は「三国志ガーデン」という有料施設の一部で色んな仕掛けがあったらしいのですが今は閉園しており、庭園には無料で入れます。
ざっと見たところでは孔明の四輪車に目を奪われましたね。
それ以外は柵に花が挿してるな、くらいでちゃんと見なかったのでもっとじっくり見るべきでした、反省。
KOBE鉄人三国志ギャラリー
まあ一言で言えば鉄人28号と三国志のショップ&ギャラリーです。
撮影禁止につき、私の文章だけで何となく雰囲気を感じ取っていただければ幸いです。
鉄人は横山先生の作品なので特に問題ありません。
しかし三国志は横山三国志だけでなくゲームの真・三国無双、漫画天地を喰らう、蒼天航路、龍狼伝、カードゲーム、果てはSDガンダム三国志のプラモまで扱い、さながら三国志オールスターズ状態。
まさか三国志ギャラリーですーぱーそに子の名前を見るとは思いませんでした。(カードゲームのキャラデザとして津路参汰氏が参加されています)
中に入ると奥行きは結構あり、張飛の蛇矛、関羽の青龍偃月刀を再現した展示物もあります。
特に関羽の青龍偃月刀は実際に手に取ることも出来たようですが50キロ近くあるらしいので持つのは止めました。
倒れて得物の下敷きになるとか漫画みたいになりそうだったので。
あとは入り口あたりで孔明の占いとかソフトクリームも販売しており「何でもアリか!」とツッコミながら店を後にしました。
アイスクリームは食べてみたかったけど昼ご飯が遅かったのでちょっと無理でした。
六間堂三国志館
ここからは六間堂商店街に入ります。
こちらは歴史の資料として扱われそうな文書が展示されています。
ただ、壁半分は何故か水滸伝コーナーになっており、その謎は結局解けないままです。
奇書つながりか横山つながりか判断つかない。
魏武帝廟展示
新兵庫百景にも選ばれたとのこと。
曹操の馬車の前に記念撮影スポットとして孔明の四輪車が設置されています。
さっきも見たな…?とちらっと思いましたがこれこそ孔明の罠でしょう。
おそらくこの街には複数の四輪車があるに違いありません。
一筋縄ではいかない商店街です。
三国志六間堂なごみサロン
軽食のできる三国志ショップです。
自分のブログと似た屋号(平八なごみ節)なことも気になる理由だったのですが、自分が店先を冷やかしてたら出てきた店のお姉さんの応対が面白かったのでお茶を買わせて頂きました。
お茶というのは有名武将達をイメージしてブレンドしたもので、「えっそんなの入ってるの」と驚きを受けるお茶が多かったです。
こちらが「貂蝉の茶は?」と聞くとお姉さんが「これはこういう理由で…」と少しつっかえながらも答えてくれる一生懸命さと割と横山三国志を読んでるっぽい説明の内容が気に入りました。
いくつか茶を購入した時にお姉さんに「三国志、お好きなんですか?」と聞かれました。
ここで「母親のために茶を買いに来ました」と答えてれば80点は固かったと思います。
(その後川に投げ捨てられれば100点)
しかしその返しを思いついたのは帰りの電車の中で、実際は「ええ、まあ、割と」というコミュ障丸出しな受け答えをしてしまったのでトホホな締めになってしまいました。
神戸映画資料館
今回見逃してしまった心残りとして挙げておきます。
映画のレビューもやってるサイトとしては行っておくべきだったのですけど宿で駅地図の写真を見返していて気づきました。
折角曹操様がこう言ってくれたのに。
次に訪れる時の楽しみにします。
まとめ
鉄人28号と三国志と粉物の混沌とした街、それが新長田。(粉物店多いな!と唸りました)
私は「太陽の使者」世代なので欲を言えばスリムな鉄人もおっ立てて欲しいのですが、すっかり広場のモニュメントとして定着した感もあり「まあいいか」と思っています。
まあ地元の人間ではないのでアレコレ言う義理もないということもありますけど。
地元を元気にするプロジェクトは今後も行われるとのことで、これからのますますのご発展をお祈り申し上げます。
でも三国志看板に新しいイベントポスター貼っつけるのはやめたげてよぉと思いました。